2004 Fiscal Year Annual Research Report
三次元ネットワーク型多孔質複合セラミックス膜の創製と新規複合塩多孔質前駆体の合成
Project/Area Number |
16685019
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 義和 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助手 (40357281)
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Keywords | 三次元ネットワーク / 多孔体 / 複合材料 / 気孔径分布 / 薄膜化 / モナザイト / その場プロセス / 反応焼結 |
Research Abstract |
本研究の目的は、これまで、研究代表者らがジルコン酸カルシウム/マグネシア(CaZrO_3/MgO)系を中心に開発してきた、「三次元ネットワーク型多孔体」(Uniformly Porous Composites with Three Dimensional Network Structure, UPC-3D)の、他の材料系への展開、薄膜への展開による高機能化、また、多孔体を合成するための新規前駆体の合成を行うことである。 本研究の初年度となる平成16年度では、他の材料系への展開、薄膜への展開の一環として、まずAl_2O_3/LaPO_4およびAl_2O_3/CePO_4系複合材料について、三次元ネットワーク多孔体の合成を行った。Al_2O_3/LaPO_4系は、耐熱性や加工性に優れた構造材料として期待されており、LaPO_4への微量ドーピング等により、光学機能等を付与することも期待できる。また、Ce系については、Ceの価数制御によって機能性付与が期待されることに加え、希土類の中では比較的低コストであるという利点も備えている。 原料に、RE_2(CO_3)_2・xH_2O(RE=La, Ce)、Al(H_2PO_4)_3、Al_2O_3および微量のLiFを用い、大気中1100℃、2hで焼成することにより、200nm程度に非常にシャープな気孔径分布を有する複合材料を作製することに成功した。従来の三次元ネットワーク型多孔体では、シャープな気孔径が得られるものの、約1ミクロン程度であり、薄膜への適用は困難であったが、今回得られた研究成果をもとに、薄膜化への対応が可能となると考えられる。 また、本研究の中心となっている「その場プロセス」について、2005年4月10日〜13日に開催される米国セラミックス学会にて、研究代表者が中心となってシンポジウムを開催することが決定された。三次元ネットワーク多孔体の国際的成果普及を行う予定である。
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Research Products
(2 results)