2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16686004
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
横山 崇 横浜市立大学, 国際総合科学研究科, 準教授 (80343862)
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Keywords | 分子ナノ構造 / 走査型トンネル顕微鏡 / 超分子薄膜 |
Research Abstract |
水素結合を付加する事で,ポルフィリン分子をAu(111)表面上でワイヤー状に超分子組織化させ,その超分子ワイヤーが自己集合する事でエピタキシャルな多層膜が形成する事を見いだした.通常の分子薄膜では,第1層目の配列は分子と基板との相互作用で決まるが,第2層目から膜厚の増加に伴って分子間相互作用が律速になってしまい,良質な結晶薄膜は難しい.本研究では,分子ワイヤーがユニットとなって薄膜が成長するため,第1層目の構造を保ったままの薄膜成長が可能であることが明らかになった.このことは,良質な分子薄膜を得るのに重要な知見と言える. また,機能性分子を表面上に配列させる場合に,分子の自由度によって形成される異性体の存在を考慮に入れる必要がある。特に,もともと異性体の持たない分子であっても,表面吸着による対称性の低下が異性体を誘起する場合が多々ある.機能性分子ワイヤーと知られるオリゴチオフェンでも,それぞれのチオフェン環の配向の違いによってシスやトランスの異性体が誘起される.本研究では,アルキル鎖を付加することで分子の形状を制御し,その鎖長を変化させることで,異性体の分離や混合を制御できることを明らかにした.
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Research Products
(3 results)