2004 Fiscal Year Annual Research Report
3次元マイクロ・ナノ光造形による光制御バイオチップの開発
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16686017
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
丸尾 昭二 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (00314047)
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Keywords | マイクロ光造形法 / マイクロマシン / 光トラッピング / マイクロポンプ / マイクロマニピュレータ / マイクロ化学分析システム |
Research Abstract |
本研究では、「3次元マイクロ・ナノ光造形法」を用いて、光駆動マイクロ・ナノマシン群を作製し、それらを流体回路に内蔵した「光制御バイオチップ」の開発を目指している。本年度はまず、光制御バイオチップに内蔵させる「光駆動マイクロポンプ」および「光制御マイクロマニピュレータ」の試作および動作検証を行った。以下に、具体的な成果をまとめる。 (1)光駆動マイクロポンプの試作 バイオチップにおいて、マイクロポンプは流体制御に不可欠な最も重要な素子である。2光子マイクロ光造形法を用いて、マイクロポンプの基本構造を設計・試作した。 (2)複数マイクロマシンの同時駆動システムの構築 時間分割方式の光トラッピングによって、複数のマイクロ可動機構を同時駆動させることに成功した。開発した複数同時駆動システムを用いて、マイクロポンプの駆動実験に成功した。 (3)光制御マニピュレータの試作 マイクロマニピュレータの先端形状を工夫し、数ミクロンから数十ミクロンの物体を安定して把持することが可能なマニピュレータの設計・試作を行った。 (4)光制御マニピュレータの発生力評価 光駆動検証実験によって、マニピュレータの発生力を計測した。また、流体中の物体が受ける粘性抵抗を、マニピュレータ・アームの代表長さを用いて計算し、実験結果と比較することにより、マニピュレータの発生力評価を行った。その結果、ピコニュートンオーダーの力を発生させることが可能であるとわかった。
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