2004 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ秒パルスプラズマによる高効率な化学活性場の生成
Project/Area Number |
16686018
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
浪平 隆男 熊本大学, 工学部, 助手 (40315289)
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Keywords | ナノ秒 / パルスプラズマ / ラジカル / ストリーマ |
Research Abstract |
平成16年度は、サブマイクロ秒(sub-μs)並びにナノ秒(ns)パルスストリーマ放電の観測をおこなった。観測容器として空気を封入した同軸円筒型電極を採用し、その内部電極径は0.5mm、外部電極径は76mmとし、その長さは10mmとした。また、パルス電源には、20nsの立ち上がり時間並びに100nsのパルス幅を有するケーブルブルームライン線路(Sub-μsパルス電源)及び1nsの立ち上がり時間並びに7nsのパルス幅を有する3重心ブルームライン線路(nsパルス電源)を用いた。これら2台のパルス電源により同軸円筒電極中へ誘起されるストリーマ放電は高時間分解能を有するストリークカメラにより撮影された。なお、Sub-μsパルスストリーマ及びnsパルスストリーマ放電のストリーク像撮影時の掃印時間は、それぞれ200ns/flame及び20ns/flameであった。 観測容器として空気を封入した同軸円筒型電極を採用し、その内部電極径は0.5mm、外部電極径は76mmとし、その長さは10mmとした。また、パルス電源には、20nsの立ち上がり時間並びに100nsのパルス幅を有するケーブルブルームライン線路(Sub-μsパルス電源)及び1nsの立ち上がり時間並びに7nsのパルス幅を有する3重心ブルームライン線路(nsパルス電源)を用いた。これら2台のパルス電源により同軸円筒電極中へ誘起されるストリーマ放電は高時間分解能を有するストリークカメラにより撮影された。なお、Sub-μsパルスストリーマ及びnsパルスストリーマ放電のストリーク像撮影時の掃印時間は、それぞれ200ns/flame及び20ns/flameであった。 上記条件の下、同軸円筒電極中におけるストリーマ放電の均一な広がり及びその進展過程を観測した。その結果、sub-μs並びにnsパルスストリーマ放電において、線電極から円筒電極へ進展するプライマリー・ストリーマ及びセカンダリー・ストリーマを観察するとともに、その進展速度の測定に成功した。sub-μsパルスストリーマ放電に関しては、正極性ストリーマが負極性ストリーマより進展速度が大きく、また、両極性ストリーマともその進展速度が線電極への印加電圧へ大きく依存することが明らかとなった。なお、その進展速度は出力電圧最大値43-104kVにおいて、0.6-1.2mm/nsであった。また、ストリーマの進展開始へ必要となる線電極表面の電界強度は正極性で12MV/m、負極性で20MV/mであった。一方、nsパルスストリーマ放電に関しては、正極性及び負極性ストリーマともその進展速度は等しく、その進展速度は出力電圧最大値70-100kVにおいて、6.0-8.0mm/nsであった。 このようにsub-μs及びnsパルスストリーマ放電において、大きくその進展速度が異なる要因としては、電圧立ち上がり時間が大きく異なることが挙げられる。よって、電圧の立ち上がり時間はパルスストリーマ放電の進展に大きな影響を与えることが明らかとなった。
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