2005 Fiscal Year Annual Research Report
粘弾性ダンパーを援用した高力ボルト接合構造システムの開発
Project/Area Number |
16686034
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
諸岡 繁洋 東海大学, 工学部, 助教授 (80273522)
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Keywords | ダンパー / 粘弾性体 / 間柱 / 高力ボルト / 制震 / 地震応答 |
Research Abstract |
間柱型ダンパーはブレース型に比べて、取り付けられるフレームの柱や梁の剛性により複雑な変形をするため、制振効果の評価が難しい。本年度は、ダンパーを弾性骨組の各層均等に設置することによる制振効果に関する簡便な評価手順を提案し、地震応答弾塑性数値解析によりその妥当性を確認した。また間柱型のダンパーを設置すると、梁端の累積塑性回転角が増加することも明らかになった。 評価手順(1)〜(3)を以下にまとめる。 (1)対象とする骨組(基本骨組)の1次設計用地震荷重に対する層間変形角を算定する。 (2)下記仮定より1次減衰定数増加量の評価値を算出し、その値と「社団法人日本免震構造協会編:パッシブ制振構造設計・施工マニュアル第2版、2005.9」の減衰効果係数を用いて、(1)で算定した基本骨組の層間変形角が目標値まで低減するようにダンパーを設計する。 (1)ダンパー変形角が層間変形角に等しい。 (2)自由度を各階床の水平方向のみに縮約する。 (3)ダンパー設置前のモードマトリックスにより、ダンパー設置後の減衰マトリックスが対角化される。 (4)ダンパーによる剛性増加を無視する。 (5)1次モードを逆三角形の直線形に近似する。 (3)下記仮定よりダンパー変形角比(骨組のi層の最大層間変形角Riに対する最大層間変形角発生時のダンパー変形角qdiの比。上記(2)(1)の仮定の妥当性を確認するため)を算出し、これが著しく1.0より小さい場合は(2)に戻り、ダンパーの設置本数を変更するなどの手続きをとる。 (1)ダンパーと梁の接合部パネルを無視する。 (2)ダンパーと柱は階高の中央に、中柱の外側にある梁はスパンの1/4の位置に反曲点を仮定する。 (3)粘弾性体の静的なせん断剛性を2G'とする。 (4)上下層の層間変形角は等しい。
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Research Products
(2 results)