2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16686045
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉田 寿雄 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 助教授 (80273267)
|
Keywords | 光触媒 / 水素 / メタン / 水 / 中間体 / 酸化チタン / セリウム / メソポーラスマテリアル |
Research Abstract |
近年,半導体光触媒を用いた高効率な水の完全分解を目指した研究が盛んであり,様々なタイプの光触媒が開発中である。また,比較的豊富な炭化水素資源であり再生可能な水素資源としても注目されているメタンを有効利用することは重要課題である。そこで本研究では,メタンを犠牲試薬とした水の分解反応による水素生成(反応1)、メタンの直接カップリング反応によるエタンと水素の生成(反応2)、水の分解反応による水素生成(反応3)、を検討してきた。本年度は、反応1については、白金添加酸化チタン光触媒上でのより詳細な反応機構の検討を行い、'反応2および3については、高活性光触媒の探索と光触媒活性種の検討と触媒設計指針の検討を行なった。 白金添加酸化チタン光触媒上での反応1についての実験では、反応条件を過渡的に変化させることで、反応中間体自身が水と反応することで生成物となることが確かめられ、全体のスキームを提案することができた。また、反応中間体が生成すると、表面の疎水性が向上しメタンの吸着が促進されることにより光触媒反応速度が著しく向上することも明かとなった。反応2については、セリウムをシリカやアルミナなどの担体上に高分散にさせると孤立した3価のセリウム酸化物種となり、反応2を効率よく進行させることがわかった。そのほか、シリカ上にマグネシウムを孤立高分散させた場合や、メソポーラスシリカを光触媒として用いた場合にも、前処理として高温排気処理を施すと本反応に高活性を示すことが見出され、活性種の提案をすることができた。反応3では、ジルコニウム、チタン、リンを含む新たなメソポーラス材料が、水からの水素発生に光触媒活性を示すことが見出された。
|
Research Products
(5 results)