2006 Fiscal Year Annual Research Report
トロポニン・トロポミオシン複合体のX線結晶構造解析
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16687007
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
武田 壮一 国立循環器病センター(研究所), 心臓生理部, 室長 (80332279)
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Keywords | トロポニン / 筋収縮調節 / カルシウム / トロポミオシン / EFハンドタンパク質 / 放射光 / タンパク質結晶 / X線結晶構造解析 |
Research Abstract |
H18年度は様々な試みを行ったが、次に述べる点を中心に研究を進めた。これまでの4.2Å分解能のTn/Tm結晶の重原子置換体による位相決定が難航している事から、この結晶の構造解析の新たなアプローチを検討した。分子置換法による構造解析のためには高い分解能で構造解析された精度の良い分子モデルが必要であり、時にはそれが位相決定の勝敗を決定する。分子置換のサーチモデルとして用いる事が出来るトロポニンコアドメインの構造は我々が2003年に報告した2つの結晶からの4つのヒト心筋トロポニンの分子モデル(2.6Åおよび3.3Å分解能)と米国のグループが構造解析したニワトリ骨格筋型(3Å分解能)の5つに限られ、これらは何れも充分良いサーチモデルとは言えない。そこでより高い精度のコアドメインの構造決定を行う事を進めた。様々なコンストラクトを用いて結晶化スクリーニングを一からやり直し、全長TnIを含むヒト心筋トロポニンコアドメインを用いてこれまでと異なる晶系(P2_12_12_1)で高分解能の回折能を有する結晶を得ることに成功した。SPring-8のビームラインBL38B1でデータ測定を行い、2.0Å分解能の回折データを得た。分子置換法により位相決定を行い、2.0Å分解能での精密化を行った。詳細は省くが、新しいヒト心筋トロポニンコアドメインの構造はそれ自体がいくつかの点でこれまでの構造と異なる興味深い点を含む。現在この新しいヒト心筋トロポニンコアドメイン構造を用いてこれまでのTn/Tm結晶データの見直しを進めている。
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