2005 Fiscal Year Annual Research Report
ベイト・ステーション内へのシロアリ侵入の非破壊的監視システムの構築
Project/Area Number |
16688007
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
簗瀬 佳之 京都大学, 農学研究科, 助手 (00303868)
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Keywords | アコースティック・エミッション / セラミックガスセンサ / 非破壊検査 / シロアリ / ベイト工法 / ベイト・ステーション / レスケミカル工法 / 代謝ガス |
Research Abstract |
前年度の研究結果をもとに,ガス計測用のプラスティック製モニタリング・ステーションを試作し,京都大学生存圏研究所のシロアリ飼育室内の飼育槽に設置した.モニタリング・ステーションにはシロアリの侵入可能な大きさの穴が開いており,定期的にガス計測をすることで,ステーション内へのシロアリの侵入をモニタリングした.その結果,前年度の密閉空間でのガス計測よりは水素およびメタン濃度は低い値を示したものの,簡易ガスクロマトグラフ装置で十分計測可能な濃度が得られ,ベイト工法における非破壊でのシロアリ侵入のモニタリングの可能性が認められた. 同時に,和歌山県のシロアリ生息地域において,野外試験用のシロアリコロニーを選別し,シロアリの生息を確認し,シロアリの生息が確認された場所に試作したベイト・ステーションを設置して,野外試験を行なう.野外試験では定期的にAE及びガス計測行なうのと同時に,シロアリの侵入状況,餌木の食害状況,及びガス検出を行った.シロアリの侵入が確認されたステーションからは水素と低濃度のメタンが検出されたが,侵入がなかったステーションからはガスは検出されず,野外試験においてもシロアリの侵入のモニタリングが可能であることがわかった. さらに2本の木材にフィルム型のAEセンサを挟み込み,シロアリ飼育槽に設置し,シロアリ食害をモニタリングした結果,初期段階の食害によるAEを検出することが可能であったが,木材の摂食が進行するとともに,フィルム型センサへの食害によってノイズ検出が発生したため,初期段階のシロアリ食害を検出した段階で,センサを回収する必要がある.
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