2004 Fiscal Year Annual Research Report
線維化疾患治療薬を目指した分子シャペロン阻害剤の創製
Project/Area Number |
16689004
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Research Institution | Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences |
Principal Investigator |
小出 隆規 新潟薬科大学, 薬学部, 助教授 (70322253)
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Keywords | 線維化 / コラーゲン / 分子シャペロン / ペプチド / 蛋白質 |
Research Abstract |
1.HSP47結合に重要なコラーゲン上のファーマコフォア位置の同定 HSP47との結合に必要なアルギニン残基(第一ファーマコフォア)を中心部分にもち、かつ、さまざまな位置に光反応性アミノ酸(Bpa)を組み込んだコラーゲンペプチドを用いて、HSP47のフォトアフィニティーラベリングを行った。その結果、アルギニン残基の3残基N末端側のアミン酸残基が、HSP47により直接認識されていることが強く示唆された。以下このアミノ酸残基位置を第二ファーマコフォア位置と称する。 2.第二ファーマコフォアの必要構造 第一ファーマコフォアにアルギニンを持ち、第二ファーマコフォアをさまざまなアミノ酸に置換したコラーゲンモデルペプチドを種々合成し、HSP47との結合を検討した。その結果、第二ファーマコフォアとして、4-ヒドロキシプロリン、プロリン、スレオニン、セリン残基が優れていることが明らかになった。逆に、この位置に荷電を有するアミノ酸を導入するとHSP47との結合は消失した。 3.第一および第二ファーマコフォア構造を持つヘテロ3本鎖型コラーゲンモデルの合成 コラーゲン3本らせん上の第一および第二ファーマコフォアの相対的位置関係を明らかにするために、ヘテロ3本鎖型コラーゲンモデルの合成に着手した。すでに我々は、位置選択的ジスルフィド結合形成によるヘテロ3量体コラーゲンモデルの合成法を報告しているが、さらに効率よく構造活性相関研究を行うために、合成ルートの簡略化を試みでいる。
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