2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16700016
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
長坂 耕作 神戸大学, 発達科学部, 講師 (70359909)
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Keywords | 数式処理 / 数値計算 / 数値・数式融合計算 / 近似代数 / 計算代数 |
Research Abstract |
SNAPパッケージに,多変数多項式の絶対既約判定を行う機能を実装した.これは,二変数多項式の絶対既約判定を改善した方法で,平成17年度の第14回日本数式処理学会大会ならびに国際会議CASC2005(Computer Algebra in Scientific Computing : 8th International Workshop, CASC 2005).にて発表・採択されたものである(改善元の方法は,採録の連絡が遅れたため平成16年度の研究実績報告書には未記載かつ平成16年度のため本報告書にも未記載の論文で提案した方法).本年度当初の予定であった,包括的Groebner Basis関連のアルゴリズムの実装は実験により,実用段階ではないことを確認したため,統合作業は行わないこととした.並列アルゴリズムの実装は,数値計算部分が内部的に並列化されたため必要性が著しく低くなったため,他の改善を優先させている. 本年度の最大の目的である様々なフォードバックを得るために,国際会議IMS2005(International Mathematica Symposium), ACA2005(Conference on Applications of Computer Algebra),日本Mathematicaユーザー会ワークショップにて本研究課題の発表を行った(IMS2005の発表内容についてはMathematica Journal特別号に収録予定).特に,IMS2005におけるMathematica開発者との意見交換などを通して,Mathematicaに組み込まれている数値誤差評価の仕組みが(実践的ではあるが)数学的には完全でないことが判明したため,その対応を実施した(内容については来年度の国際会議で発表予定).なお,パッケージのダウンロードは初年度に引き続いて実施している.
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