2004 Fiscal Year Annual Research Report
非線形方程式に対する解の存在検証の高速化に関する研究
Project/Area Number |
16700018
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中谷 祐介 早稲田大学, 理工学術院, 講師 (80318807)
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Keywords | 精度保証付き数値計算 / 非線形方程式 / Krawczykの方法 |
Research Abstract |
本研究では,有限次元非線形連立方程式f(x)=0に対して,その解を精度保証付きで計算する手法についての研究を行ってきた。非線形方程式に対する解の存在検証法として,Krawczykの方法と呼ばれる有効な手法がある.この手法は,区間包囲による精度保証技法の代表的なものであり,導関数fの区間包囲を利用して簡易ニュートン反復に対する縮小写像の原理の成立を確かめる手法である.このKrawczykの方法を用いた,非線形方程式の解の存在検証を行う精度保証付き数値計算法の確立を目的として研究を進めた.Krawczykの方法により非線形方程式の解の存在検証を行う場合,解の存在検証を試みる領域XからKrawczyk作用素K(X)を計算し,その縮小性の成立を確認することにより解の存在性が検証される。このとき,K(X)の計算には行列同士の乗算が現れ,計算量が増大する原因となる。これを回避するため,K(X)の計算式に現れる行列の逆行列Lを乗じることにより,連立一次方程式に帰着させることができる,連立一次方程式については,すでに高速な精度保証付き数値計算の手法が確立されており,この手法を応用することにより,K(X)の計算は理論上7.5倍の高速化が図れることが示された.この手法を数値計算パッケージMatlabを用いて実装し数値実験を行うことにより,その有効性が確認された. また,本研究では,実対称定値一般化固有値問題に対して,すべての固有値を精度保証付きで計算する手法の確立についての研究も行った.この中で,この問題が行列方程式の解の精度保証の問題に帰着できることが示され,連立一次方程式の成分ごと評価法を用いることにより精度の良い結果が得られた.また,数値実験により,その有効性が確認された.
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Research Products
(1 results)