2004 Fiscal Year Annual Research Report
遠距離超高速ネットワークに適応したTCP通信のためのパケット送信制御方式の研究
Project/Area Number |
16700052
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 誠 東京大学, 情報基盤センター, 助手 (20359649)
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Keywords | TCP / IP |
Research Abstract |
今年度は日米、米欧間のWANPHYを用いた10Gbps Ethernet回線上で、10GBASE-SRをネットワークインターフェイスとして使用したデータ転送を行った。498ミリ秒の通信遅延時間が発生する環境において単一のTCP/IPストリームによるメモリ間データ転送で7.21Gbpsの有効データ転送レートでの安定した通信を実現した。競合するトラフィックが存在する場合にもネットワークインターフェイスでミクロな時間間隔におけるパケット送信間隔を調整する事で回線容量のほぼ限界まで利用したデータ転送が可能である事を実証した。また、ディスクデータを複数のサーバが並列TCPストリームを用いて転送するシステムにおいて、各サーバが10GBASE-SRをインターフェイスとして使用し、10Gbpsのボトルネック帯域を共有してデータ転送を行った場合の振る舞いを検証した。各サーバが通常の送信制御を用いた場合にはボトルネックにおける輻輳が頻繁に発生し、効率的なデータ転送が出来ないのに対し、ネットワークインターフェイスでパケット送信間隔を調整し各サーバが協調してデータ転送速度を制御する事で並列TCPストリームを用いたシステムにおいてもボトルネック帯域を高効率で利用した安定したデータ転送を実現した。
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