2004 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド無線通信応用ユビキタスネットワーキングミドルウェアの研究開発
Project/Area Number |
16700057
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
峰野 博史 静岡大学, 情報学部, 助手 (40359740)
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Keywords | ユビキタスネットワーク / モバイルコンピューティング / ワイヤレス通信 / 複数経路通信 / トラフィック制御 / ハンドオフ |
Research Abstract |
本研究では,異種混在の無線通信インフラが同時利用可能な環境において,インフラを形成する異種基地局から情報を得ることで高速かつ効率的なハンドオフや状況に応じて移動端末が異なる無線アクセス技術を同時に利用したハイブリッド無線通信によってEtoEの高速・高信頼なデータ通信を可能とするユビキタスネットワーキングミドルウェアを研究開発することである. 初年度は,上位アプリケーションへ透過性を提供可能な通信制御ミドルウェアのプロトタイプを設計,開発するとともに,異種アクセス網を介したボトルネックリンクの状態(遅延,ジッタ,帯域)の測定手法,トラフィックをフローやパケット毎にフレキシブルに制御する制御ポリシーをダイナミックに変更可能とする機構,上り下り非対称リンクを考慮したトラフィック分散機構,ハンドオフ時のパケットロス量の削減機構,トランスポート層での複数経路通信の効率化に関する検討を行い,本ミドルウェアに必要な要素技術の実用化に向けた課題を明らかにした.本通信制御処理をミドルウェアとして実装することで,上位アプリケーションへ一切の修正を必要とせず様々な通信制御を行うことが可能となり,エミュレーション環境でのリアルタイムストリーミングアプリケーションによってその効果を評価した.この結果,複数経路の同時利用可能な状況において,複数経路の特性差が小さい場合は本ミドルウェアの介在を意識しない通信を実現することができた.しかし,通信特性差の大きい場合は,フローベースで通信を行った方がよいこと,測定ベースのアプローチでは制御を追従させるのが難しいことが明らかとなった.また,利用可能な別の経路を介して制御情報を伝達することで,通信の信頼性を向上可能な見通しを得た.
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Research Products
(6 results)