2005 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド無線通信応用ユビキタスネットワーキングミドルウェアの研究開発
Project/Area Number |
16700057
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
峰野 博史 静岡大学, 情報学部, 助手 (40359740)
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Keywords | ユビキタスネットワーク / モバイルコニューティング / ワイヤレス通信 / 複数経路通信 / トラフィック制御 / ハンドオフ |
Research Abstract |
本研究では,異種混在の無線通信インフラが同時利用可能な環境において,インフラを形成する異種基地局から情報を得ることで高速かつ効率的なハンドオフや状況に応じて移動端末が異なる無線アクセス技術を同時に利用したハイブリッド無線通信によってEtoEの高速・高信頼なデータ通信を可能とするユビキタスネットワーキングミドルウェアを研究開発することである. 初年度に検討を行った上位アプリケーションへ透過性を提供可能なIP層で通信制御ミドルウェアの評価実験では,複数経路の同時利用可能な状況においてトランスポート層にTCPを使用した場合,複数経路の特性差が大きい時は,フローベースで通信を行った方がよいこと,測定ベースのアプローチで制御を追従させることの難しいことが明らかになった.そこで,本年度は,TCPを利用した場合のスループット低下の原因であるパケット到着順序逆転の許容範囲について検討し,各経路の遅延とジッタを測定し,到着順序逆転が許容範囲を超える可能性のある経路へ振り分けない経路利用判定方式を検討し実装評価した.その結果,スループットを低下させる経路を複数経路から除外,もしくは単独で使用することで従来方式よりもパケット到着順序逆転によるスループット低下を抑えられたことを示した. また,トランスポート層にUDPを使用するリアルタイムストリーミングアプリケーションを利用する際のリアルタイム性の保障を目標に,上り下り非対称リンクを想定したパケット分配方式,遅延・ジッタ吸収バッファ,Reed-SolomonFECを用いた制御機構を検討,開発し評価を行った.その結果,各経路で遅延差のある環境でも,遅延・ジッタ吸収バッファで遅延差を吸収できるだけでなく,経路間のジッタの差が大きい場合やパケット損失のある場合でも,FECとバッファリングを組み合わせることでパケット損失を復元でき,品質を保ったスムーズな映像,音声の再生を実現できることを確認した.
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Research Products
(6 results)