2004 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキタス環境に適した分散型ファイルシステムの構築
Project/Area Number |
16700074
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
阿多 信吾 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (30326251)
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Keywords | 並列ダウンロード / 基準点 / トポロジー近似 / ネットワーク計測 / サーバ選択 |
Research Abstract |
本研究では、インターネット上に広く分散されたミラーサーバから効率よくコンテンツをダウンロードするために必要となる、物理トポロジの調査を軽減化させる手法として、インターネット上の代表的な地点を示す基準点と呼ばれるノードを定義する。そしてネットワークトポロジを基準点のトポロジに近似化することで、より低コストで効果的なトポロジの把握を可能とする方式を提案する。基準点はインターネット上のおおまかな位置を指し示すためのノードであり、多くのトラヒックが通過する、インターネット上の代表的な位置に存在するノードを割り当てる。次に、基準点により近似化されたトポロジを用いた、並列ダウンロードにおける新しいサーバ選択手法を提案した。シミュレーションによる性能評価より、提案方式がランダムなサーバ選択と比較して、より少ないリソース消費で安定して高いスループットを得られることを示した。また、トポロジ近似の精度(すなわち必要となる基準点数)は適用するアプリケーションに依存することから、本研究では、基準点数を増やしたことによる効果を示す「効果指標」を新たに導入し、アプリケーションに応じて必要な基準点数を決定するための手法を新たに示した。インターネット上で公開されているトポロジマップを利用して「効果指標」の導出を行った結果、並列ダウンロードにおいては、100万ノード規模の分散ネットワークのトポロジ近似を行うためには数百程度の基準点があれば十分であることを示した。
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Research Products
(2 results)