2004 Fiscal Year Annual Research Report
ピアツーピア型マルチキャストオンデマンドシステムの研究
Project/Area Number |
16700079
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
中沢 実 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (80288266)
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Keywords | マルチキャスト / ビデオオンデマンド / コンテンツルーティングシステム / 広域マルチキャスト / ストリーミングサーバ / サーバ連携 |
Research Abstract |
今年度は,以前より研究開発を行ってきているマルチキャストビデオオンデマンドシステムを実現しているコンテンツルーティングシステム(以後CRS)において拡張を行った。昨年度までのシステムでは、マルチキャスト未対応ネットワークでは,マルチキャストストリーミングを行なうことができず,システムの広域化の観点に対して課題が生じた.そこで,従来単一サーバであったCRSに対して,分散ストリーミングサーバの連携を強化し,マルチキャスト未対応ネットワークの問題を回避することにした. マルチキャストストリーミングでは,ストリーミングサーバからマルチキャストストリームでコンテンツ配信が行なわれるため,全ネットワークがマルチキャスト対応でなければならない.マルチキャスト未対応ネットワークがある場合は,マルチキャストストリームでコンテンツ配信が行なえず,伝送コストの高いユニキャストストリームでコンテンツ配信する必要がある. そこで,コンテンツ配信と中継を行なうストリーミングサーバをプロバイダ等の複数組織で広域分散配置し,各ストリーミングサーバの連携を行なうことで,広域マルチキャストストリーミングを実現させた.特徴については,以下の通りである. ●ユーザ側に最も近いプロバイダ等にストリーミングサーバを設置することで,マルチキャストストリームでコンテンツ配信が可能となった. ●中継機能を持ったストリーミングサーバによって,ユニキャストストリームからマルチキャストストリームに変換して再配信可能となった. ●それぞれのストリーミングサーバがピアとして働くことで,広域でヘテロな環境であっても,ファイアーオールを超えたサーバ間通信が可能となったため,ユーザへの同時配信数が爆発的な増加に対しても効率的に負荷分散機能が働くようになった. 今後は,一つのピアとして動作しているストリーミングサーバ機能を,ユーザ端末においても実現可能なアーキテクチャとしての構築を行い,より大規模・広域通信環境に対応可能なシステムとして検討・試作を実施する.
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Research Products
(1 results)