2004 Fiscal Year Annual Research Report
データハイディングによるマルチメディアコンテンツ埋め込み型ファイルシステムの実現
Project/Area Number |
16700096
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
日置 尋久 京都大学, 大学院・人間・環境研究科, 助教授 (70293842)
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Keywords | 大容量データハイディング / ステガノグラフィ / ファイルシステム / 知覚的等色空間 |
Research Abstract |
本研究では,様々なマルチメディアコンテンツのファイルに対する大容量データハイディングの手法の確立,および.それらの手法を用いたマルチメディアコンテンッ埋め込み型のファイルシステムの実現を目的としている.このとき,用いる手法はステガノグラフィの技術をベースとする.また現実的なサイズのファイルシステムを構簗するために,ファイルシステムのイメージを多数のファイルに分散して埋め込むようにする. 平成16年度は,非可逆圧縮が行われない画像ファイルを対象とした分散埋め込み型のファイルシステムのプロトタイプをLinux上で実装した(研究発表[1]).また知覚均等色空間に基づく画像への大容量データハイディングの手法を開発した(研究発表[2]).プロトタイプシステムでは,指定したディレクトリ配下にある画像ファイルのうち,システムで利用できるものを全てコンテナとして使って,一つの埋め込み型ファイルシステムを構築する.作成されたファイルシステムは,mountすれば通常のファイルシステムとして利用できる.またumountすると,'ファイルシステムのイメージは適宜分割され,各コンテナに埋め込まれる.その結果,ファイルシステムは消失したかのようになる.ファイルシステムのイメージの断片をもつコンテナの情報は,ルートコンテナと呼ぼれる特別なコンテナに埋め込まれる.ルートコンテナはファイルシステム作成時に全コンテナから無作為に選ばれる.mountする際にはこのルートコンテナとファイルシステム作成時に指定するパスワードを与えることで,他の全てのコンテナを発見することができるようになっている.このルートコンテナを知られない限り,分散して埋め込んだファイルシステムを第三者に発見される危険性はほとんどない.
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Research Products
(2 results)