2005 Fiscal Year Annual Research Report
画像を中心としたクロスメディア型コンテンツ統合とその制作・閲覧環境に関する研究
Project/Area Number |
16700098
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田中 浩也 慶應義塾大学, 環境情報学部, 専任講師 (00372574)
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Keywords | 行動文脈 / モバイルシステム / カラーセンサ / コンテクスト / インタラクション / 画像情報 / 実世界アプリケーション / データベース |
Research Abstract |
本年度は、画像情報を用いたクロスメディア型コンテンツの発展可能性を追求するため、2つの方向で開発と実証実験を行った。 第一に、近年、写真画像情報はGPSで取得できる位置情報とあわせて管理されることが一般的となってきているが、本研究では、位置情報のみならず「そのとき撮影者がどのような行動をしていたのか」という実世界の行動文脈(コンテクスト)を取得し、写真画像情報を関連させるシステムを開発した。原理としては、万歩計や気圧計といった複合的な携帯センサー情報で人の行為や運動情報を取得し、カメラ画像と融合させる処理を行う。このシステムは、GeoWalkerと名づけており、今年度はイギリスで開催された国際学会「Computers in Urban Planning and Urban Management」で論文発表を行い、好評を得た。このシステムは、最終年度となる2006年度に、すでに開発済みである写真画像データベースシステム(PhotoWalker)と統合し、次世代のクロスメディア型コンテンツを生み出すプラットフォームとして完成させる予定である。 第二に、写真画像そのものの取得プロセスについてであるが、「人がシャッターを切って撮影する」以外に、近年はたとえばロボットアイや設置されたWEBカメラから得られる画像も、クロスメディア型コンテンツの素材データとして有用である。そこで、通常のCCDカメラ、CMOSカメラに独自の改良を加えたデバイスを構築し、実際に部屋のなかに設置し、適切なタイミングでシャッターを切るシステムの試作を製作した。 以上、2つの方向性で研究を進展させたが、2006年度は、これまでの成果を統合して、画像を用いたクロスメディアコンテンツを、単なる「人が撮影した写真画像の組み合わせ」という枠におさまらず、実世界の情報やWEB上の情報を「画像データ」として扱い、多様に加工して組み合わせる、新たな創造の基盤としてまとめ、研究を完遂したいと考える。
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Research Products
(2 results)