Research Abstract |
前年度から共同研究として行っていた,写真画像から写真風縮小画像を生成する研究について学会発表や企業向けセミナーでの研究紹介を行った.その研究においては,重要と思われる対象物を自動で抽出することになっているが,ユーザ入力により重要対象物を指定するほうが,より広く利用される可能性があるという点について,多くの指摘を受けた.そこで,イラスト風縮小画像の生成においても,自動抽出に加え,手動指定との効果的な組合せについて開発を始めた.また,当研究計画において,前述の共同研究内で提案した画像の領域分割手法をそのまま利用する予定であったが,その性能に問題があることが判明したため,領域分割手法の改良中である. コンピュータ内に点在する大量の画像を手動で整理するのに有効なツールや,色や模様の似ている度合いに基づき表示させるツール,また,動画から絵画調の動画を生成する研究など,今年度に発表された研究などを調査した結果,研究課題を達成するための具体的な手法について,新規性や有用性を主張するために若干修正が必要となり,特に,素人が撮影した写真によくみられる,構図上の問題点を中心に,研究を進めている. デッサン,似顔絵,イラスト,漫画などの描き方,また,絵画やデザイン一般における配色技法とレイアウト技法に関して調査を行った.喜ばれる似顔絵を描くために,子供ならばかわいらしく,大人ならば実物よりも美しく,老人ならば若々しく描くことは,似顔絵画家が行っている一般的なことである.それをイラスト生成に反映させることの効果について調査するため,まず,計測された3次元形状の美男美女化について実験を行った.提案した美男美女化処理が有効であることは確かめられたが,美男美女化と本人認識率の関係については未確認であり,認知実験用のソフトウェアを用いた評価実験を計画している.
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