2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16700157
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
神嶌 敏弘 独立行政法人産業技術総合研究所, 脳神経情報研究部門, 研究員 (50356820)
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Keywords | 協調フィルタリング / 順序 / 順立法 / 推薦システム / 教師あり順序付け / 欠損値 / データマイニング / 機械学習 |
Research Abstract |
本研究は,利用者が探していると予測されるような情報,商品,対象などを見つけ出すために利用する推薦システムの研究を行う.特に,「ロコミ」の原理で推薦をする協調フィルタリング手法に,従来利用されていたSD法に代えて,順位法を用いた手法を扱う. 本年度は実験計画に従い以下の2点について研究を行った: (1)順序応答に基づく協調フィルタリングにおいて,利用者一人につき複数の順序応答を利用できる手法の検証実験を行うため,各被験者から複数の順序応答を得たデータを収集した 本年度は,新聞記事を題材にし,利用者が関心を持っているものから,そうでないものへ順に整列するよう依頼し,その順序応答を収集するためのインターフェースを開発した. さらに,本インターフェースを用いて,Web調査会社を利用し,数千人の被験者からそれぞれ三つの異なる記事集合に対する順序応答を収集した. (2)従来の一人につき一つの順序応答を得る基本手法の改善 順序応答を用いた協調フィルタリングは,順序応答の長さが長い場合はSD法に対して優位であったが,短い場合は同等程度であった.そこで,応答順序が短い場合でも,利用者間の嗜好の類似性をより正確に計測できるように,欠損対象の順位を補完する手法を開発した.これにより,短い応答順序でも精度の高い推薦が可能となることを実験的に示し,その成果を国際会議等にて発表した.また,順序応答を利用した推薦対象の特徴に基づく推薦の基礎技術である教師あり順序づけ問題についても改良を行い,その成果を国際会議等にて発表した.
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