2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16700164
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大川 一也 千葉大学, 工学部, 助手 (50344966)
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Keywords | ホバークラフト / 予測 / 制御 / マルコフ性 |
Research Abstract |
本研究では,ジェット噴射のON/OFFのような離散的な動作指令を実行したときの位置や姿勢の予測および制御について研究することを目的としている.具体的には,ホバークラフトの模型を作成し,それらを実際に動かすことで動作データを獲得し,連続的な動きを予測・制御するという研究である.連続的な動きの予測手法の基礎的な部分および力学モデルに基づくシミュレーションはすでに終わらせてあるため,本年度はホバークラフトの改良および動作データの獲得をし,手法の有効性を検討することとした. ホバークラフトの動きは2階の非ホロノミック拘束であり,そのまま動きのデータを取得・解析することは困難である.このため,まず,既存の装置の改造を試みた.具体的には,既存のホバークラフトの浮上量を微調整できるような機構を設け,また床にマットを敷き詰めることで,加速度の影響が少なくなるようにした.次に,ホバークラフトの動きを離散的な3つ動作(右折・左折・直進)に限定した.いずれの場合も,浮上用プロペラと推進用プロペラを同時に駆動することで浮上しながら移動し,1秒後に全てのプロペラを停止させることで床面上に停止することとした. これら3つの動作をしたときの変位量,および3つの動作のうち2つの動作を連続に実行した時の変位量を計測し,それぞれ動作データとした.これらの動作データから2つの動作を連続的に動かした時の影響を運動エネルギーの視点から解析した.これらの解析結果をシミュレーションに組み込み,3つの動作を連続的に実行した際に到達する位置・姿勢を予測するとともに,実際の実験を行い比較した.その結果,移動量に対し約1割程度の誤差が生じるものの,ある程度の予測が出来ていることを確認した.また,その誤差は一定であることから,手法の条件である1次マルコフ性が完全に満たされていないことが誤差の原因と考えられることが分かった.
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Research Products
(2 results)