2005 Fiscal Year Annual Research Report
複数人物が存在する環境での色情報による単一人物の実時間追跡
Project/Area Number |
16700178
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
先山 卓朗 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70335371)
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Keywords | 人物追跡 / 人物同定 / 複雑背景 / 色情報 / 人物モデル |
Research Abstract |
複数人物が存在する環境での色情報による単一人物の実時間追跡に関する研究として,本年度は以下の項目について研究した. ・指定人物を同定する特徴量として,人物の着ている服の色情報を利用した. 服装やその模様によっては,部位や見る方向により見えが変化するため,人物の簡易立体モデルを作成した.人物モデルは頭部・胴部・脚部からなり,それぞれ直方体で表現する.その表面をメッシュ状に分割する際,分割数を可変とすることで体型や服装の違いに対応できるよう改良した. ・人物追跡時に人物の向きを推定する手法を考案した. 人物は進行方向を向いて移動していると仮定し,顔の向きを検出することでその人物の向きを推定する.指定人物の顔を8方向から撮影した画像を頭髪領域,肌色領域に分割し,テンプレートマッチングにより顔の向きを検出した.また,画面上で顔が検出されない場合には画面上での人物の移動方向から人物の向きを推定するよう改良した. ・人物追跡手法としては,これまでに提案してきた手法を利用した. 人物検出時は,想定される画面上での向きと大きさから人物モデルのメッシュサイズを計算し,画面上をメッシュ状に分割した上で代表色のヒストグラムを利用して指定人物を検出する手法を考案した.画面上で四方へ移動するジャケットを着た人物を正しく追跡できることを確認した. ・実時間追跡の実現に向け,人物検出処理を分散処理化した. ただし,現状ではまだ一部分の分散処理化に留まっているため,処理速度が多少高速化された状態である. ・今後の課題としては,人物検出時に粗密検出による人物向き推定精度の向上や,実時間処理化へのボトルネックの調査,実時間処理の実装などが挙げられる.
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