2005 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚特性を考慮した音声信号の高品質補間に関する研究
Project/Area Number |
16700183
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
坂野 秀樹 名城大学, 理工学部, 講師 (20335003)
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Keywords | 音声補間 / 音声モーフィング / 歌唱音声合成 / 感情音声合成 / 音声分析合成 / スペクトル / DPマッチング / ホルマント |
Research Abstract |
1.自然な音声モーフィングのためのスペクトル変化のモデル化に関する検討 高品質かつ自然なモーフィングの実現のためには、スペクトルをどのように変化させるかが重要となる。しかしながら、モーフィングにおいては、現実には存在しない音を生成することになるため、自然性を実現するのは容易ではない。そこで、本研究では、人間の様々な自然発声における変動をモデル化することを試みた。このモデル化が成功した場合、変動の種類によって傾向が違う可能性があるものの、自然性の高いモーフィング実現への足掛りになると思われる。今回の検討では、歌唱音声における音程の違いによるスペクトルの変動、子音を含む歌唱音声におけるテンポの違いによるスペクトルの変動、感情音声における感情の度合いによるスペクトルの変動について調査した。これらの変動を含む音声を収録してスペクトルの変化を観察し、モデル化の可能性を探った。その結果、ある程度の傾向が見出せ、これらの変動についてモデル化できる可能性があることが分かった。 2.スペクトルの自動対応付け及びスペクトルの制御方法に関する検討 自動でモーフィングを実行する際には、2つの音声のスペクトルの時間軸及び周波数軸の対応付けを行う必要がある。時間軸の対応付けにはDPマッチングを利用した。周波数軸の対応付けにおいては、スペクトルにおいてホルマントなどに特徴点を設定しておき、その点の間の対応を取る方法や、スペクトルの周波数軸方向のDPマッチングによって対応付けを行う方法について検討した。周波数軸方向のDPマッチングを行う際には、スペクトルを微分したものを利用した場合に、聴感上の自然性が向上することが確認できた。
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Research Products
(6 results)