2005 Fiscal Year Annual Research Report
勾配拘束を用いた距離画像とカラー画像とのレジストレーション
Project/Area Number |
16700191
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
梅田 和昇 中央大学, 理工学部, 助教授 (10266273)
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Keywords | 距離画像 / カラー画像 / レジストレーション / 距離濃淡画像 / テクスチャマッピング / Bスプライン曲面 / Torrance-Sparrowモデル / リフレクタンス画像 |
Research Abstract |
距離画像とカラー画像のレジストレーション手法の構築を目的とし,研究を継続・発展している.レジストレーション手法はほぼ確立できたので,今年度は,レジストレーション後の処理に特に注力した.具体的には,3次元モデルのカラー画像の補正手法を構築した.デジタルスチルカメラなどで入力されるカラー画像は,撮影時の照明環境の影響を受け,対象物体の反射特性を正確に反映したものにはならない.これに対し,本研究でレジストレーションのキーとして用いている距離濃淡画像は,取得時の照明条件,すなわちレーザパワーやレーザの照射方向が既知であり,また計測される距離画像から,距離情報ならびに面の局所的な傾き情報も既知である.これらの情報を用いることで,距離濃淡画像の輝度値から対象物体の正確な反射特性を得ることが可能である.これをリファレンスとしてカラー画像の輝度値の補正を行う手法を提案した.距離濃淡画像は,カラー画像に比較すると,低解像度・低S/N比であるという短所がある.欲しいのは拡散反射の成分であるが,鏡面反射の成分が混入する問題もある.また,得られる反射特性はレーザの波長に対するものである.これらの問題に対処するため,以下を実現した. ・Torrance-Sparrowモデルを簡略化したモデルを用いて距離濃淡画像から鏡面反射成分を除去する手法の構築 ・カラー画像のうち,レーザの波長に最も近い色成分(我々の環境ではR成分)を利用 ・Bスプライン平面による補間処理により,カラー画像の高解像度・高S/N比を保ちながら距離濃淡画像をリファレンスとして用いてカラー画像の輝度値を補正する手法の構築 以上の処理により,高精細で正確な反射特性をもつカラー3次元モデルの構築のための基礎を確立した.
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