2006 Fiscal Year Annual Research Report
シベリア森林火災延焼予測シミュレーションシステムの開発
Project/Area Number |
16700200
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡邊 浩太 北海道大学, 大学院情報科学研究科, 助手 (20322828)
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Keywords | 森林火災 / 延焼予測シミュレーション / セルオートマトン法 / 並列計算 / MPI |
Research Abstract |
本研究は,シベリアで毎年発生している大規模な森林火災の延焼予測シミュレーションシステムを開発することである。昨年度までの実績として,実用的で高精度な予測を行うために,より高精細度な地形データおよび植生情報が必要であることが判明している。シミュレーションにはセルオートマトン法を用いるが,この方法は,解析領域を格子状に分割し,分割されたセル一つ一つに情報(植生・地形データ)を持たせる必要がある。そのため,シミュレーションの精度を上げるためにはひとつのセルに対応する実面積を小さくする必要がある。それによりセルの総数が膨大になるため単独の計算機では解析に非常に時間がかかるようになる。そこで,並列計算ライブラリーであるMPI(Message Passing Interface)を用いてシミュレーションプログラムを並列化し,PCクラスタ上でプログラムを走らせた。また,風等の気象条件等をシミュレーションに組み入れるために,差分法等の解析手法を使用する可能性があり,その際には大規模な連立方程式の高速解法であるマルチグリッド法を用いる必要がある。そこで,本年度は,領域分割によるMPIを用いた並列計算および,マルチグリッド法の研究を行った。さらに,開発したプログラムには多くのパラメータが存在し,予測精度の向上には,これらのパラメータの最適化が必要となる。そこで,よく知られた遺伝的アルゴリズムよりもいくつかの点で優れている免疫型アルゴリズムを用いた最適化の研究も行った。
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