2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16700227
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
池田 思朗 統計数理研究所, 調査実験解析研究系, 助教授 (30336101)
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Keywords | 確率伝搬法 / 情報幾何学 / 統計物理学 / クラスタ変分法 |
Research Abstract |
本研究の目的はこれまで研究代表者が行ってきた情報幾何学に基づく確率伝搬法の解析法を発展させ、クラスタ変分法に対する解析法を確立することにある。本年度はこれまで構築した確率伝搬法に対する情報幾何的解析手法の有効性を結果の発表などを通じて確認しつつ、統計物理学におけるクラスタ変分法の位置づけ、そして関連手法に関する調査を行った。 情報幾何学に基づく確率伝搬法の解析法については、別紙にあげた文献などへの発表を行った。それらに対して複数の研究者からの反応が得られた。その結果、情報幾何的手法によってこれまでとは異なる視点からの新しい結果が得られたことを確かめた。したがってクラスタ変分法に対しても情報幾何的な解析法が有効であると期待できる。 また、クラスタ変分法の統計力学における位置づけについては、特定領域研究「確率的情報処理への統計力学的アプローチ」の研究者らとの、あるいは同特定領域主催の国際会議などでの統計物理学者との交流によっていくつかの新たな視点をえることができた。とくに確率伝搬法、クラスタ変分法が、さらにTAP近似、Adaptive-TAP近似といった手法とも深く関連していることがわかったことは、今後の研究にとって大きな進歩である。これによって統計物理的手法のより広いクラスの手法が情報幾何学的手法によって解析できる可能性があるからだ。この点については、論文での発表を目指し、現在理論的な考察を行っている。また、同様の手法がゲーム理論などの問題にも適用されていることがわかった。今後、このような応用に対しても情報幾何的手法の可能性を探っていく。
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Research Products
(4 results)