2005 Fiscal Year Annual Research Report
人と情報環境との親和性を高める超広帯域感性音響の収集と計測・評価
Project/Area Number |
16700229
|
Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
八木 玲子 国立精神・神経センター, 疾病研究第七部, 流動研究員 (80281591)
|
Keywords | ハイパーソニック・エフェクト / ハイパーソニック・サウンド / 熱帯雨林 / 超広帯域感性音響 / デジタル・マルチチャンネル録音 / 音響物理構造解析 |
Research Abstract |
(1)超広帯域感性音響収集のための録音システムの構築 人間の脳深部神経組織を活性化させ、人と情報環境との親和性を高めるハイパーソニック・エフェクトを誘起する超広帯域感性音響(ハイパーソニック・サウンド)は、その周波数分布の上限が音全体の平均値で50kHz以上に及ぶとともに、数ミリ秒以下の時間領域で複雑に変化する非定常なゆらぎを伴う必要があることが、先行研究により示されている。昨年度の研究成果から、熱帯雨林の自然環境音は、その周波数上限が150kHzに及ぶことが示唆されたことから、今年度は、超広帯域録音システムのさらなる高度化をはかり、従来の100kHzを上限とする信号処理・録音機能を周波数上限で50%アップして、150kHzにまで到達せしめる記録再生周波数特性を有するマルチ・チャンネル超広帯域録音システムを構築した。 (2)感性音響のマルチ・チャンネル超広帯域録音 (1)により構築した超広帯域録音システムを伊勢地方の森林環境で試運用し、その性能を確認したうえで、動植物の固有種が多く棲息し、多様性に富んだ独自の生態系を有するボルネオ島の熱帯雨林におもむき、中でも環境音が美しいことで知られるサバ州・ダナム・ヴァレーにおいて、(1)で構築した録音システムを用いた超広帯域ディジタル録音を行い、希少なマルチ・チャンネル超広帯域感性音響記録物を得た。 (3)感性音響のマルチ・チャンネル超広帯域録音の音響物理構造解析 (2)により得られた感性音響のマルチ・チャンネル超広帯域録音の音響物理構造解析を行い、昨年度に収録した超広帯域録音物の周波数上限を大幅に上回る150kHz超に及ぶことを見出した。
|
Research Products
(4 results)