2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16700256
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
北門 利英 東京海洋大学, 海洋科学部, 助手 (40281000)
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Keywords | ライントランセクト法 / 点過程 / 水産資源 / クラスタリング / 空間分布 |
Research Abstract |
本研究の目的は,水産資源の空間的分布構造を表現するための統計モデル(状態モデル)と,群の大きさや距離による発見バイアスを伴うデータに対する統計モデル(観測モデル)を融合し,水産資源の空間的な分布構造を推定するための統計的モデリングと推測方法を開発することである.本年度は,主に次の2点から研究を行った. 1.昨年来のライントランセクト法による観測を想定したモデリングの継続として,鯨類資源の空間的分布構造(状態モデル)について点過程を利用したモデルの開発を行った.その際モデルとして,2次元型のHawkesモデルを利用した.クラスタリングの形としてisotropicとnon-isotropicの2つのタイプを検討した. 2.尤度による推測のパフォーマンスを検討するために,シミュレーション実験を行った.データの生成には,仮定したモデルと全く同様の点過程のからの観測モデルを利用する場合,そしてNeymar-Scottモデルなどの既存の2次元空間モデルにライントランセクトのトラックラインを設定して観測する場合,の2通りを実行した.後者においては若干の推定バイアスが見られたが,大方予想される性能を得た.
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