2004 Fiscal Year Annual Research Report
システム生物学実験研究者のための生化学反応系解析シミュレータの設計・開発
Project/Area Number |
16700276
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Research Institution | Maebashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
関口 達也 前橋工科大学, 工学部, 助手 (30295456)
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Keywords | bioinformatics / biosimulator / systems biology / mathematical modeling / biochemical pathways / system analysis |
Research Abstract |
これまでに開発してきたシミュレータ(WinBEST-KIT)に以下の機能を追加し,生化学反応系モデル作成の効率向上が実現できた. (1)ユーザーが,独自の反応様式をライブラリとして登録・削除ができる「反応様式ライブラリシステム」を設計・実装した.メニュー形式で利用できるようになっており,ユーザーはプログラム言語の知識を必要としない.反応様式を示す数式には,四則演算,べき乗および括弧を利用することができる.登録された反応様式は,標準で用意されている反応様式と同様に,グラフィカルユーザーインターフェース上で利用することができ,それらを含む生化学反応系モデルのキネティックパラメータのスキャンニングや推定なども行うことができるようになった. (2)編集機能の充実を行い,操作性の向上を行った.編集画面に「グリッドへの吸着」を実装し,整然としたモデルシンボルの配置が行えるようになった.また,複数のモデルシンボルの選択およびそれらの移動・削除を可能にした. 反応様式ライブラリシステムの実現には,ユーザーが登録した反応様式を示す数式を,字句解析および構文解析を用いてプログラム言語形式に変更することにより,ユーザーがプログラム言語を意識せずに利用することを可能にしている. アセトン・ブタノール発酵の代謝経路のモデル化を,本研究で機能拡張を行ったシミュレータを利用して行った.アセトン・ブタノール発酵は,近年の石油枯渇問題や地球温暖化問題の深刻化に伴い,各種バイオマスの燃料への変換技術として再び注目されている.モデルの構築にあたり,実験結果から独自の反応様式が必要とされたため,それらを独自ライブラリとしてシミュレータに登録することにより,モデル化を実現することが出来た.
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Research Products
(4 results)