2005 Fiscal Year Annual Research Report
トランスジェニックフィッシュの手法による、神経活動に変化を加える系の開発
Project/Area Number |
16700292
|
Research Institution | National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities |
Principal Investigator |
東島 眞一 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(共通施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 助教授 (80270479)
|
Keywords | ゼブラフィッシュ / トランスジェニック / 神経 / 不活性化 / テタナス毒素 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ゼブラフィッシュを用いて、特定のクラスの神経細胞を不活化させることにより脊髄神経回路機能を解析することである。研究を進めるにあたり、まず、発現誘導システムを構築した。なぜならば、神経細胞の機能を不活化させる遺伝子、たとえばテタナス毒素遺伝子を、直接、遺伝子(たとえばChx10)の発現制御領域のもとで発現させた場合、その魚は性成熟の前の段階で致死となりラインが確立できないと予想されるからである。この目的のため、昨年度は、Gal4-UASによる発現誘導システムを構築した。今年度は、Gal4-UASに加えて、Cre-loxPによる発現誘導システムの構築に成功した。次に、昨年度に確立されたGal4-UASシステムを用い、テタナス毒素がゼブラフィッシュでうまく働くかどうかを問う研究をまず行った。この目的のため、神経細胞全体で発現を促すHuCプロモーターのもとでGal4を発現するラインと、UASプロモーターのもとでテタナス毒素を発現するラインを作製した。それらを掛け合わせたところ、すべての神経細胞でテタナス毒素が発現し、全く動かない魚を得た。したがって、Gal4-UASシステムとテタナス毒素の双方ともうまく機能していることが示すことができた。現在、Chx10陽性細胞で、テタナス毒素を発現させるコンストラクト(Gal4-UASおよび、Cre-loxPシステム)をもつトランスジェニックフィッシュを作製中である。
|