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2006 Fiscal Year Annual Research Report

ホメオボックス型転写因子Arx遺伝子欠損マウスを用いた嗅覚神経回路形成機構の解析

Research Project

Project/Area Number 16700300
Research InstitutionNara Medical University

Principal Investigator

吉原 誠一  奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (90360669)

Keywords嗅覚神経系 / 嗅細胞 / 嗅球 / 軸索投射 / 転写調節因子 / 神経細胞の移動
Research Abstract

本年度はArx及びFezノックアウトマウスの一次嗅覚神経系の表現系を前年度に引き続き行った。Arx遺伝子とFez遺伝子はどちらも転写調節因子であるが、嗅覚系におけるその発現はArx遺伝子は嗅球の介在神経細胞とradial gliaのみ、Fez遺伝子は嗅細胞のみと互いに相補的であった。このように2つの遺伝子の発現パターンは互いに相補的であるが、それらのノックアウトマウスの嗅覚系における表現系は非常に似通ったものであった。二つに共通する表現系としては嗅細胞の軸索が嗅球へ到達できずに停留している点と嗅球の層構造の形成異常の2点が見つかった。この結果から、嗅細胞の嗅球への軸索投射と嗅球の層形成は互いに影響を及ぼしあいながら相互依存的に発達していくことが明らかになった。
嗅球の構造を詳しく調べるとArxノックアウトマウスのほうがFezノックアウトマウスよりも構造異常の度合いが大きかった。Arx遺伝子はcell autonomousに嗅球介在神経細胞の移動を制御しているため、Arxノックアウトマウスでは、嗅細胞の軸索投射異常による細胞非自律的な嗅球の形成異常と嗅球介在神経細胞の細胞自律的な異常が重なったためにより激しい異常が出たと考えられる。
これらのマウスを用いて嗅覚神経回路形成の分子機構を明らかにするために、Arz及びFez遺伝子の下流に存在する遺伝子群の同定を行った。具体的には野生型の終脳とArxノックアウトマウスのそれとでマイクロアレイを用いて発現量に差のある遺伝子群をリストアップした。同様にして野生型の嗅上皮とFezノックアウトマウスのそれとでマイクロアレイを行い発現量に差のある遺伝子群をリストアップした。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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