2005 Fiscal Year Annual Research Report
大脳新皮質深層特異的に発現する転写調節因子Fezの機能解析
Project/Area Number |
16700333
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井上 浄 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20342719)
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Keywords | 大脳新皮質 / 投射ニューロン / Fez |
Research Abstract |
網羅的、体系的な解析の結果、マウス大脳新皮質特異的に発現する遺伝子としてジンクフィンガーモチーフを含有する遺伝子Fezを同定した。発生段階を追った詳細な形態学的解析により、Fezは大脳新皮質内において、将来の第5,6層の錐体細胞が皮質板に形成され始める胎生12-13日付近に一致し発現が誘導され、初期発生段階から成獣に至るまで第5,6層の錐体細胞に限局して発現が維持された。これらのことからFezは大脳新皮質第5,6層の錐体細胞の発生、成熟、また皮質下への軸索投射をはじめとするこれらの層固有の機能を研究する上で有益なマーカーとなるとともにFezの機能解析は層特異的な軸索伸展機構など層固有の性質獲得の分子メカニズムの解明につながる可能性が高いと考えられる。 Fez2はデータベース検索により同定したFezと57%のアミノ酸相同性を有する遺伝子である。我々はFezと同時に、FezのホモローグであるFez2の解析を行った。In situ hybridization法と免疫染色による詳細な発現解析の結果、Fez2はマウスにおいて脳の視床下部背内側核、また嗅上皮の基底膜付近の嗅神経前駆細胞の核内に特異的に発現するという興味深い発現様式を示すことを明らかにした。現在Fez2のノックアウトマウスの解析を通してFez2の機能解析を行っている。
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Research Products
(1 results)