2005 Fiscal Year Annual Research Report
Deliver-bodyシステムによるタンパク質の細胞内導入
Project/Area Number |
16700353
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三重 正和 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (40334528)
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Keywords | 抗体 / PTD / タンパク質導入 / neuroD2 |
Research Abstract |
本研究では、細胞膜透過能を有するTAT-PTDと抗体結合能を有するプロテインAのBドメインを融合したタンパク質(TAT-B2C)による抗体の細胞内への導入技術を基に、新たなタンパク質の細胞内導入法の開発を目的とする。 本年度はTAT-B2Cと抗体の複合体である"Deliver-body"により導入された目的タンパク質が、細胞内において活性を有する事を検討した。ここでは目的タンパク質として西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)を導入し細胞破砕後、その活性を測定した。その結果、TAT-B2Cとanti-HRPからなる"Deliver-body"に捕捉されたHRPタンパク質は細胞内に導入された後も活性を有することが明らかになった。また、この時TAT-B2C、或いは抗体を加えていないコントロール細胞ではHRPの活性は確認されなかった。これらの結果から、導入されたタンパク質は細胞内において活性を有することが示された。 これと並行して、神経細胞分化を目的としてdeliver-bodyにより導入する転写因子タンパク質NeuroD2の精製を行った。Deliver-bodyによる導入を検討するために、大腸菌内で発現させ、精製したタンパク質を蛍光標識した。この蛍光修飾タンパク質を単独で細胞に加えたところNeuroD2単独でも細胞内に導入される事が明らかになった。現在、deliver-bodyでの導入と並行してNeuroD2の細胞膜透過能についても検討を行っている。
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