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2005 Fiscal Year Annual Research Report

大動脈弓部に留置されたステントグラフトの変形様式の解明

Research Project

Project/Area Number 16700362
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

森 浩二  山口大学, 工学部, 講師 (40346573)

Keywordsステント / 機械特性 / 半径方向の剛性 / 柔軟性 / 設計変数
Research Abstract

大動脈部に用いられるステントは,NiTi合金で作られることが多く,またその製造法は直径数ミリのNiTiチューブを,目標直径(10ミリ以上)まで拡張するのが一般的である.拡張前後の直径の変化率は5倍程度となり,この直径の変化率は従来,多く用いられてきた冠動脈ステントなどの拡張前後の拡張比率が2倍程度であることに比べ,大きく異なり設計が非常に困難である.
本研究では拡張比率が大きなステントにおいて,設計者の意図どおりに拡張させるための設計条件を解明するために,従来から注目してきたセルの長軸方向長さ,円周方向へのセルの配置数などに加えて,セルの形状(支柱部分に屈曲部を設けるなど)にも注目して,数値解析において検討を行った.拡張時における失敗の大半が,拡張時に伴うセル支柱のひずみが破断ひずみ(約45%)を超えることによる支柱の破断にあるので,拡張時の最大ひずみを低減する設計変数の探索を行った.
数値解析の結果から,セル形状にかかわらず,セルの長軸方向長さが拡張の可否を決定する最大の要因であることがわかったが,その影響度(感度)は73.82%〜89.64%と形状によって異なることがわかった.これはセル形状の工夫によって,ステント拡張の容易性が異なることを示唆している.本研究の結果からセルの長軸方向長さが2.9mm以上あれば,ステントを5倍程度の直径まで拡張可能であることがわかった.
この知見に基づき,セルの長軸方向長さを決定したステントを作製したところ,拡張前後の変化率が5倍以上に拡張することに成功した.
またステントの柔軟性を評価を行うべく,曲げ剛性評価装置を作製した。市販ステント6種類について評価を行った.それらの曲げ剛性が178.1Nmm^2〜337.2Nmm^2の範囲にあることがわかった.本装置による曲げ剛性の測定値と臨床医のステントの柔軟性に関する経験的感覚に概ね一致した.

  • Research Products

    (5 results)

All 2005

All Journal Article (5 results)

  • [Journal Article] ステントにおけるセル・リンク寸法比が剛性におよぼす影響の実験的評価2005

    • Author(s)
      泉田秀樹
    • Journal Title

      日本機械学会2005年年次大会講演論文集

      Pages: 173-174

  • [Journal Article] ステントと血管モデルの接触状態の可視化2005

    • Author(s)
      高嶋一登
    • Journal Title

      日本機械学会2005年年次大会講演論文集

      Pages: 171-172

  • [Journal Article] 自己拡張型ステントの作製時における問題点 〜拡張時におけるセル形状の変化〜2005

    • Author(s)
      泉田秀樹
    • Journal Title

      日本機械学会第16回バイオフロンティア講演会講演論文集

      Pages: 81-82

  • [Journal Article] 数値解析による自己拡張型ステントの最適設計2005

    • Author(s)
      泉田秀樹
    • Journal Title

      日本機械学会第18回バイオエンジニアリング講演会講演論文集

      Pages: 141-142

  • [Journal Article] Effects of stent structure on stent flexibility measurements2005

    • Author(s)
      Koji Mori
    • Journal Title

      Annals of biomedical engineering 33(6)

      Pages: 733-742

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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