2004 Fiscal Year Annual Research Report
分子鋳型膜電極を適用した非侵襲型コレステロールセンサの開発
Project/Area Number |
16700367
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
椎木 弘 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助手 (70335769)
|
Keywords | 非侵襲計測 / 生活習慣病 / コレステロール / 分子鋳型 / センサ / 高脂血症 / 分子認識 |
Research Abstract |
生活習慣病の一つである高脂血症,特に高コレステロール血症は動脈硬化や狭心症の危険因子であり,コレステロール濃度の適正レベルの維持はゆとりある日常生活を送るための必要条件となっている.従って簡易な計測法の開発は,医療従事者だけでなく多くの人々に切望されている.しかしながら,医療機関で行われる計測の全てが酵素法によるもので,採血(侵襲)を伴い検査技師を要す,感度,選択性が低い,酵素キットの長期保存などの点で問題を抱えている.本研究ではコレステロールの分子鋳型を持つ自己集合単分子膜が優れた分子認識能を持つことを見出し,この分子鋳型膜を組み込んだコレステロールセンサおよびそれを用いる非侵襲計測法の開発を行った.本年度は,高感度,高選択的な分子鋳型膜(センサ)電極の作製,分子鋳型膜の電気化学的特性評価,非侵襲的計測への利用について検討した.その成果として,分子鋳型膜が従来法と比較して,高感度,高選択的にコレステロールを認識することを見出した.現在,非侵襲計測への応用について検討中である. これらの成果,高感度センサ電極について(J.Am.Chem.Soc.)、分子鋳型によるコレステロールセンシングについて(Transactions of the Japanese Society for Medical and Biological Engineering)の二件の国内外雑誌への掲載,国内外学会(日本分析化学会,国際電気化学会など25件)における発表を行った.
|
Research Products
(2 results)