2004 Fiscal Year Annual Research Report
小型バイオポンプを用いた拍動心筋におけるカプセル型人工赤血球の微小循環の解析
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16700372
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Research Institution | Kawasaki College of Allied Health Professions |
Principal Investigator |
立花 博之 川崎医療短期大学, 臨床工学科, 講師 (00241216)
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Keywords | 冠微小循環 / 局所血流分布 / カプセル型人工赤血球 / 小型体外循環システム |
Research Abstract |
本申請研究では、摘出拍動心(ラット・ランゲンドルフ心)に応用可能な小型バイオポンプシステムの試作・構築を行い、ラット心筋を対象として高度に調節されたカプセル型人工赤血球灌流時の心筋局所灌流分布を高分解能にて評価を行う。 本年度は小型バイオポンプシステム(体外循環回路部分、人工肺部分、ポンプ部分)の試作・構築を試みた。システム構築にあたって、最大の関門はプライミングボリュームであった。摘出拍動心(ラット・ランゲンドルフ心)へ血液の供給を行うための必要回路構成を検討し、体外循環回路内充填血液(灌流液)量が最も少なくなるように努めた。汎用のローラーポンプを用い、タイゴンチューブ(内径2〜4mm)で体外循環回路を構成し、血液(灌流液)を流し摘出拍動心を灌流した。血液(灌流液)の酸素化は、人工肺の代わりに麻酔下ラットを用いた交差灌流の手法を用いて基礎データの収集を行った。その結果、人工肺部分、およびポンプ部分を除く、回路部分のみプライミングボリュームには、30〜40ml程度必要であると考えられた。なお、検討には、汎用のローラーポンプを用いたが、最終的には血球損傷の点で有利なバイオポンプ(遠心ポンプ)の使用を目標としている。当初、全体のプライミングボリュームの目標値を70〜80mlとしたが、体外循環回路部分のみで30〜40ml程度のプライミングボリュームが必要であったため、ポンプ、および人工肺におけるプライミングボリュームは40ml程度に抑える必要がある。現在、人工肺のシェルの試作を試みている。
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Research Products
(2 results)