2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16700390
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
長谷川 智之 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (10276181)
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Keywords | 核医学 / PET / モンテカルロ・シミュレーション / 放射線物理学 |
Research Abstract |
本研究は、被験者の精神的・肉体的負担の少ない、検査時間を短縮化できる、低コストのPET(陽電子放出型断層撮像法)装置を開発することを最終目標とし、従来にない新しいPET装置の開発、及びそれに関わる様々な要素技術に取り組むことを研究内容とする。これまでの成果に基づき、平成16年度、体軸方向視野70cm以上で特殊なセプダ(粗セプタ)を用いた画期的ながん検診専用PET装置の臨床運用が浜松ホトニクスを中心に進められており、申請者は以下の通り、装置物理特性の分析・評価に関わる研究を進めると共に、さらに、被験者負担の低減化や装置低コスト化に向けての要素技術開発を着実に進めた。 1.PET装置の物理特性を分析・評価するためのモンテカルロシミュレーションプログラムの開発と整備を進めた。特に、(1)これから急速に普及することが期待される64ビット型CPUを備えたワークステーション装置を新たに導入し、従来型ワークステーションで開発されたプログラムの移植などを進めた。また、(2)これまで主として活用してきたGeant3とともに、視覚的分析機能が強化されているGeant4という新しいプログラムの利用をさらに進めた。これにより、普及型PET装置とは異なる新しいPET装置の物理特性の分析をより直感的・効率的に進めることが可能となった。 2.上で開発したモンテカルロシミュレーションプログラムにより、上述のがん検診用PET装置などの様々な物理特性の分析を進めた。 3.装置の小型化及び低コスト化のため、従来の大きくかさばる光電子増倍管に代わる放射線検出器用光検出器、すなわち、フォトダイオード、アバランチフォトダイオードについての基礎実験を進めた。 4.被験者の精神的・肉体的負担を低減するための1つの方策として、被験者の動きを計測し補正する手法の開発を進めた。
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Research Products
(4 results)