2004 Fiscal Year Annual Research Report
低侵襲診断・治療を目的とする内視鏡-MRI融合によるIVR支援システムの開発
Project/Area Number |
16700396
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Research Institution | Foundation for Biomedical Research and Innovation |
Principal Investigator |
松岡 雄一郎 財団法人先端医療振興財団, 映像医療研究部, 研究員 (80372150)
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Keywords | MRI / 内視鏡 / IVR支援システム / 低侵襲診断・治療 |
Research Abstract |
本研究は、内視鏡とMRIを融合させた低侵襲診断・治療を目的とするIVR(Interventional Radiology)支援システムの開発を目的とし、初年度は通常の内視鏡観察部位の深部をMRIで撮像する内視鏡用プローブコイル(RFコイル)の開発を行った。コイル形状は、硬性鏡(腹腔鏡)の光軸方向に撮像領域を有するソレノイド型(D、軟性鏡の光軸方向に撮像領域を有するソレノイド型(2)、および軟性鏡の軸放射方向に感度領域を有する鞍型(3)を開発した。コイルの撮像能力評価として生体模擬寒天ファントム、動物摘出組織およびヒト体表部位を、0.5Tオープン型MRIにてSPGR(Soiled Gradient echo)シーケンスで撮像し、コイルの接する組織面より深部へ約1〜3mmの領域で最大S/N比が26〜76、空間分解能が(0.234〜0.313)^2×5[mm^3]で抽出し、ブタ食道壁では3層の層構造を確認し得た。 また0.5Tオープン型MRI装置での硬性鏡用ナビゲーションシステムの開発を行った。硬性鏡に取り付けた3点LEDを装備するフラッシュポインタによりMR装置内での硬性鏡位置を検出し、その位置に対応して、事前に撮像した広範囲MRボリュームデータに重畳表示する。さらに呼吸に伴う臓器変形に対して呼吸同期補正を施し、硬性鏡光視像、硬性鏡に組込んだコイルによるMR画像、硬性鏡位置に対応する広範囲3断面MR像および3次元MR像の実時間表示を可能とした。健常被験者による膜部表面を対象とした実験において、本システムの基本的機能の有効性が示された。軟性鏡については、0.5T以上のクローズドマグネットMRI装置での応用が可能であり、高磁場によるS/N比の向上が期待できるため、今後は高磁場装置に対応する軟性鏡-MRIシステムの開発を行う予定である。
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