2005 Fiscal Year Annual Research Report
低侵襲診断・治療を目的とする内視鏡-MRI融合によるIVR支援システムの開発
Project/Area Number |
16700396
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Research Institution | Foundation for Biomedical Research and Innovation |
Principal Investigator |
松岡 雄一郎 (財)先端医療振興財団, 先端医療センター研究所・分子イメージング研究グループ, 研究員 (80372150)
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Keywords | MRI / 内視鏡 / IVR支援システム / 低侵襲診断・治療 |
Research Abstract |
今年度は撮像対象を食道として、3T-MRIで使用できる軟性鏡用RFコイルの開発を行った。光視像観察部位とMR撮像部位との位置関係把握を容易にし、また処置具使用における利便性を考慮し、RFコイルは軟性鏡先端より突出する円筒側面の約半分の領域に形成され、残りの円筒領域は光視像観察を阻害しないために開放する構造を提案した。RFコイルは半鞍型として、寒天ファントム実験でのコイル面からの位置とS/N比との関係から、半鞍型の円周領域に対する中心角度は約150度、線幅0.2mm、線厚0.035mm、長軸方向の長さ20mmの構造を最適コイル形状とした。このコイルを直径12mmのアクリル円筒状に形成して受信コイルとし、ヘッドコイルを送信コイルとした果実入りゼラチンファントムのSPGRでのT1強調撮像実験から、ゼラチンと果実のコントラスト画像が得られ、CNRは約15であった。また摘出ブタ食道のT1強調およびT2強調撮像実験より、食道壁を空間分解能0.156^2×5[mm^3]、SNRを約40〜60、CNRを約10〜40の画像を得た。食道壁およびその周辺組織の詳細な診断に対しては、更なる画質向上と感度領域拡大が必要と考え、今後対策を進める。 一方MR-GPSによるナビゲーションシステムにおいては、軟性鏡先端への装着を考慮したMR-GPSコイルを試作し、直交座標系での位置を約10mm、各直交座標軸に対する回転角度(姿勢)を約10度の誤差で推定可能とした。またオフライン処理ではあるが、軟性鏡周囲の広域MR像、軟性鏡用RFコイルによる局所MR像、軟性鏡による光視像を、MR-GPS情報を利用して3次元的に重畳表示可能とした。今後は位置・姿勢推定精度の向上、軟性鏡へのRFコイル・MR-GPSコイルの搭載、心拍動、体動を考慮した撮像法の最適化、およびシステムの改善を行う。
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