2006 Fiscal Year Annual Research Report
自己最適化知識ベースを備えた日本語点字翻訳サーバの開発
Project/Area Number |
16700412
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
小野 智司 鹿児島大学, 工学部, 助手 (90363605)
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Keywords | 日本語点字翻訳 / 事例ベース推論 / 知識獲得 / 知識ベース / 帰納学習 |
Research Abstract |
本研究では,事例とルールの相補的な特徴を持つ2種類の知識からなる知識ベースを構築する.事例とルールの2つの相補的な特徴を持つ知識表現を併用することにより,知識獲得の容易化,知識適用の高速化,推論の高品質化を図る.また,事例とルールの表現・適用方法を統一することで,推論アルゴリズムの単純化,知識ベース最適化処理の効率化を図る. 本年度は,事例ベース推論(CBR)を利用する際に用いる類似度を,自動的に学習する方式を提案した.提案する類似度学習方式は,従来は開発者が経験的に行ってきた属性間の重みの調整を,学習データをもとに最適化することができる.上記の類似度学習方式を組み込んだ自己最適化知識ベースを実装し,我々が手動で調整した重みと同程度の性能を持つ重み集合を自動的に獲得できることを確認した.今後,昨年度提案した例外事例の閾値調整方式と類似度学習方式を組み合わせることで,開発者の労力軽減と問題解決性能の改善をより高次元で両立できると考える. 性能評価を行う対象文書として,昨年度までは法律関連の文書,技術書を用いていたが,今年度は,小説を追加して性能評価を行い,小説においても提案する点字翻訳サーバが高精度で点字翻訳を行えることを確認した. なお,自己最適化知識ベースの性能改善に時間を割いてしまったため,今年度行う予定であったグループウェア機能の実装が完了しなかった.平成19年度以降も,点字翻訳サーバの改良,グループウェア機能の実装を継続する予定である.
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Research Products
(6 results)