2005 Fiscal Year Annual Research Report
障害者基本動作を観察する能力の向上を目的とした理学療法学生への教材開発
Project/Area Number |
16700419
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
金井 秀作 県立広島大学, 保健福祉学部, 講師 (70326437)
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Keywords | Computer Assisted Instruction / 歩行観察能力 / 教育 / 理学療法学専攻学生 / 教材開発 / コ・メディカル |
Research Abstract |
理学療法学の教育において観察による歩行分析は重要な技術領域の課題であるが,臨床実習の場面で学生が苦手とする領域として実習指導者から指摘されてきた。しかしながら,教科書やビデオを用いた従来の教育手法では教育効果が上げられていないのが実情である。そこで教育工学の技術を応用し理学療法士養成過程に所属する学生に対する歩行分析の向上を目的としたインターネットを用いた新しい教材を開発した。この教材は学生が決められた期間に自由に教材であるホームページにアクセスし,自己学習を進めるというシステムである。このようにコンピュータを用いた教材はComputer Assisted Instruction(以下,CAI)と呼ばれており,本研究ではこのCAIの教育効果について検証した。 対象は大学課程および専門学校課程に在学中の学生計85名とし,CAI使用群とコントロール群に分けて6週間実施した。CAIの構成はHTMLをベースとしたWEB構成であり,ホームページ上に設置したテキストやGIFアニメーションによる解説ページ,リンク機能を用いたクイズページ,動画を用いた歩行観察ページ,そして学習レベルを見るためCGIプログラムにて作成した選択問題集ページを作成した。CAI利用前後およびコントロール群との比較結果では教育効果があったと判断できるものであった。また,課題である動画の難易度によって得点や時間の影響を受けたことから観察対象とする動画の選定は重要であることが理解できる。さらに,アクセス数と得点に相関が見られたことからCAI使用に対する興味付けが教育効果を上げるうえで必要であると考えられる。そのためには本教材の使い易さが課題となるがそれは学生自身のパソコンに対する経験やそれまでの教育課程におけるパソコンの使用率が影響すると考えられる。
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Research Products
(2 results)