2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16700430
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 康広 神奈川工科大学, 工学部, 助手 (80329309)
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Keywords | 盲ろう者 / 指点字 / 感情認識 / コミュニケーション支援 |
Research Abstract |
1.16年度に実施した指点字通訳者1名による感情表現に関するヒアリングと実験について、分析を行なった。被打点者の手を圧力センサ上に置き、計測された荷重変化から、打点荷重と打点時間、休止時間を算出した。分析の結果、「喜び」はリズミカルに打点時間を短く、「悲しみ」は打点時間を長く、打点荷重を弱く、「怒り」は打点荷重を強く打点することで、表現されていた。休止時間に感情による差はみられなかった。また、被打点者が装着した加速度センサで、打点によって生じる衝撃加速度を計測し、衝撃加速度の振幅と、打点開始から次の打点開始までの区間長(打点時間と休止時間の和)を算出した。分析の結果、区間長は打点時間と、加速度の振幅は打点荷重と同様の傾向にあり、振幅と区間長による感情の判別率は、打点時間と打点荷重による感情の判別率とほぼ同等の結果が得られた。 2.16年度製作した打点計測システムをもとに、盲ろう者から打点された指点字の打点を認識する、打点認識システムを開発した。被打点者が装着した加速度センサで、打点によって生じる衝撃加速度を計測し、打点された指を認識する。打点された指の変化から、点字表記の日本語の構文解析を行ない、日本語の文字列に変換し、それを合成音声で出力する。 3.16年度製作した、健常者の音声を認識し指点字の打点方法を教示するプログラムをもとに、文の打点方法を教示する教示インターフェースを設計し、打点教示システムを開発した。教示インターフェースの設計では、単音節の教示実験から得られた知見を活用した。教示インターフェースの評価実験を行ない、初めて指点字を打点する場合でもほぼ正確に打点でき、短時間で打点に習熟することが明らかになった。
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Research Products
(6 results)