2004 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者転倒の事前検出とペット動物型身体サポートロボットの実現
Project/Area Number |
16700433
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
野方 誠 立命館大学, 理工学部, 助教授 (80335067)
|
Keywords | 転倒検出 / 高速ビジョンセンサ / ゲルアクチュエータ / 転倒防止 / 動物型身体サポートロボット |
Research Abstract |
本研究では,特殊養護老人ホームに代表される介護施設などで,介護スタッフと共同しながら高齢者を見守り,必要最小限のサポートで転倒事故を未然防止するペット動物型身体サポートロボットの実現を目指している.本年度は,高齢者の転倒判定や転倒位置の算出する動作検出システム実現に必要な「追尾移動型高速ビジョンセンサ」の開発を行った.すでに開発済みの高フレームレート・ビジョンセンサユニットの回路部を全面的に見直し,特にノイズ対策を行った.また,ビジョン以外のセンサとして,ジャイロや加速度センサの搭載も検討した.以上のセンサを用いて健常者による転倒検出実験を行い,転倒の事前判定のための多くのデータを収集できた.また,サポートロボットの駆動源の開発を目指し,高分子ゲルアクチュエータを用いて筋肉構造を模したアクチュエータの構造と駆動原理を提案した.高分子ゲルアクチュエータをミオシン部とみなし,数枚のゲルアクチュエータを集積化し,摩擦駆動に基づく振動動作を行わせる.シリコン等で製作したアクチンにあたる部品をゲルアクチュエータと接触させ,ゲルアクチュエータとアクチン間の摩擦の差を用いて摩擦駆動を行い,アクチン部を駆動させる.この構造を駆動単位とし,上下方向左右方向に集積化させていき,生体筋肉の構造がサルコメアから筋原線維,筋線維と集積化され,アクチュエータを形成するように集積化を行う.本年度は,マクロモデルを作成し原理検証実験を行った.その結果,摩擦駆動によって変位の移動が可能なことが明らかになった.今後は,小型集積化を考慮に入れたマクロモデルの製作と,移動方向の制御および速度の増加を行っていく.
|
Research Products
(5 results)