2004 Fiscal Year Annual Research Report
ロコモーション評価のための移動効率測定システムの構築と応用
Project/Area Number |
16700449
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
岡田 英孝 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (20303018)
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Keywords | ロコモーション / 効率 / 代謝測定 / 動作分析 |
Research Abstract |
人間のロコモーションは直立二足という特有な形態で行われ,代謝能力,筋出力,協調作用(コーディネーション),動的バランス,合理的な動作など,様々な能力が関わる運動である.したがって,移動能力は有酸素エネルギー産生機構により発揮されたエネルギーが効率良く筋収縮に変換され,さらに筋収縮力が有効に移動に利用される全過程を通じて評価される必要がある.移動中の機械的効率(移動効率)の解析はロコモーションにおける移動能力の新しい評価法となりうるものである.本研究では,代謝測定と動作分析を併用し,新しい移動能力診断法の開発を可能とする移動効率測定システムの構築を目的とした. これまでの効率研究においては,運動中の代謝エネルギーと力学的エネルギーを同時に測定することは困難であったが,本研究ではトレッドミル上での歩行および走行中の代謝測定と動作分析を併用することにより,両者の同時測定を実現した.その結果,1)代謝によるエネルギー産生と力学的仕事のいずれもが移動速度の増加にともない増大するが,増加率はトレーニングの有無により異なる.2)同一速度では,鍛錬者は非鍛錬者よりも代謝によるエネルギー産生,力学的仕事のいずれもが大きい.3)移動効率は移動速度が高いほど低くなる傾向にある.4)同一速度では,鍛錬者は非鍛錬者よりも効率が高い.等の知見が得られた. 今後は,基礎的データを蓄積することにより,年齢,性別,トレーニングの有無等によりカテゴライズされた被験者の移動を評価・診断する際の指標を作成することが課題である.
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Research Products
(1 results)