2005 Fiscal Year Annual Research Report
ロコモーション評価のための移動効率測定システムの構築と応用
Project/Area Number |
16700449
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
岡田 英孝 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (20303018)
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Keywords | ロコモーション / 効率 / 代謝測定 / 動作分析 |
Research Abstract |
人間のロコモーションは直立二足という特有な形態で行われ,代謝能力,筋出力,協調作用,動的バランス,合理的な動作など,様々な能力が関わる運動である.移動中の機械的効率(移動効率)の解析はロコモーションにおける移動能力の新しい評価法となりうる.本研究では,代謝測定と動作分析を併用し,新しい移動能力診断法の開発を可能とする移動効率測定システムの構築を目的とした. 本年度は,(1)移動効率の再現性の検討,(2)日常的な持久的トレーニングが移動効率に及ぼす影響の検討,(3)強制的なケイデンス(ピッチ)変化が移動効率に及ぼす影響の検討を行った.12名の青年男女に6種類の速度(40m/min-140m/min)での歩行と5種類の速度(100m/min-300m/min)での走行を行わせ,移動運動中の呼気ガス,地面反力,矢状面内の身体動作を計測した.採取した呼気ガスより代謝によるエネルギーを算出した.また,地面反力と身体の動作より,各関節の関節トルクを算出し,さらに,各関節の力学的仕事の総和(身体が生み出した力学的エネルギー)を算出した.これら両者の比をとることにより,移動効率を算出した.12名の内,6名については3日後に同じ計測を行い,移動効率の再現性を検討した.また,別の4名にはケイデンス(ピッチ)を強制的に変化させて,歩行および走行中の移動効率を算出した. 本研究の結果をまとめると以下のようになる. 1)本研究の方法により算出した移動効率には十分な再現性が確認された. 2)日常的に持久的トレーニングを行っている者は同速度における移動効率が高い傾向がみられた. 3)強制的にケイデンスを変化させると移動効率は低下し,個人の固有のケイデンス付近で最も高い効率が出現する傾向がみられた.
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Research Products
(1 results)