2004 Fiscal Year Annual Research Report
総合型地域スポーツクラブにおける障害者の参加システムの構築に関する研究
Project/Area Number |
16700451
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
奥田 睦子 金沢大学, 経済学部, 講師 (90320895)
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Keywords | 総合型地域スポーツクラブ / 障害者 |
Research Abstract |
総合型地域スポーツクラブへの障害者の受け入れ体制の現状や体制の構築状況について、広域スポーツセンター専門員へのインタビューから以下のことが明らかとなった。 富山県内では31の総合型地域スポーツクラブが設立され活動を展開しているが(平成16年11月現在)、このうち、障害者(児)のみを対象とした教室(サークル等)を開催しているクラブは無い。ただし、障害者(児)を受け入れているクラブはいくつかある。この場合、特別な手立てを必要としないで通常開催している教室(サークル等)に参加できる障害者(児)が対象となっている。総合型地域スポーツクラブにおいて、一般的には障害者への参加の機会の充実が言われながらこのように十分な受け入れ状況が構築できないでいる要因として、次のことが考察された。 ・設立準備委員会等においてクラブ理念や開催する教室内容等が話し合われる際、設立準備委員にとって、子どもや高齢者は自分の家族の一員であったり、また、少子化・高齢化への対応が社会的課題として取り上げられていることが多いことから身近な課題として認識されやすいが、障害者は多くの委員にとって日常的に接する機会が少ないため、子どもや高齢者ほど身近な課題として認識されにくいこと ・障害の状況が多種多様であるため一つの教室で一人ひとりの障害に応じることが困難であること ・一人ひとりの障害に応じて教室開催を行った場合、指導謝金と会費収入とのバランスが取れなくなる可能性があること 障害者の側から見たSCのあり方や諸外国の障害者のスポーツ参加システムの事例については、現在検討中である。
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