2004 Fiscal Year Annual Research Report
サッカーにおけるボールインパクトのバイオメカニクス
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16700454
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
布目 寛幸 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 講師 (10270993)
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Keywords | サッカーキック / ボールインパクト / 圧力分布 |
Research Abstract |
本研究では、極めて短時間(10ms程度)に行われるサッカーキックにおけるボールインパクト局面のバイオメカニクスに着目し、インステップキックにおいてボールインパクト中に足甲部にかかる圧力を実測するための手法を確立することを目的とした。小型圧力センサーなど各種手法を検討した結果、足甲部にかかる圧力分布を詳細に記述するために足底圧計測用のセンサーシートを流用する方法を選定した。 2名のサッカー熟練者の足甲部にセンサーシートを貼付し、全力でインステップキック動作を行い。ボールとのインパクトによる圧力変化を500Hzでサンプリングした。センサーシートに格子状に配置されたセンサー個々のデータからボールインパクト中の足甲部上の圧力分布の時系列変化を捉えることができた。その結果、圧力は足甲部の広い範囲に分布しているが、足関節に近い部分にはほとんど圧力がかかっていないこと、またボールインパクト中に最も高い圧力がかかっていた位置(圧力中心)が、これまでの経験的なものとは異なり、足部第1中足骨基部付近であることが明らかとなった。 一方、現状のシステムでは圧力の総和として算出されるボール反力が低く見積もられる傾向が明らかとなった。また足甲部の形状からセンサーシートに対して2方向への曲げ負荷がかかることにより、試技によってセンサーの接続部に回復不能なダメージを負ってしまうことも明らかとなった。これらの問題点を解決すべく2方向への曲げによっても強固な接続が保たれ、これまでの2倍の速度でデータを採取できるシステムを鋭意開発中である。このセンサーシートによって信頼性の高いデータを繰り返し採取できることが期待される。
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