2004 Fiscal Year Annual Research Report
運動の急性代謝効果および慢性(トレーニング)効果におけるMAPキナーゼの役割-ERK遺伝子改変マウスを用いた検討-
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16700455
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中井 直也 大阪大学, 健康体育部, 講師 (90324508)
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Keywords | 代謝 / 運動 / MAPキナーゼ |
Research Abstract |
身体運動は、生活習慣病の予防・改善に有効であることはよく知られている。しかしながら、その分子メカニズムについては十分に解明されていない。近年、運動に伴う筋収縮は、骨格筋のMitogen-activated protein kinase (MAPK)カスケードを活性化することが報告されている。本研究では、MAPKカスケードに含まれるExtracellular signal-regulated kinase (ERK)の遺伝子改変マウスを用いて、ERKが糖代謝に及ぼす影響について検討することを目的とする。 実験対象には、8週齢のERK2ヘテロノックアウトマウスと野生型マウスを用いた。なお、ERK2のホモノックアウトマウスは、胎生致死である。それぞれのマウスに普通食または、高脂肪食(20%ラード)を4週間摂取させ、糖負荷試験を行った。実験開始前のマウスの体重および耐糖能には、4群間で有意差は認められなかった。4週間の実験期間後、マウスの体重は、普通食群に比して高脂肪食群で高値を示した。またヘテロノックアウトマウスに比して野生型マウスで、高脂肪食による体重の増加が大きかった。一方、糖負荷試験では、高脂肪食群のヘテロノックアウトマウスがもっとも悪い成績を示した。 以上の結果より、各臓器におけるERK2のタンパク量が野生型マウスに比して半分の量であるヘテロノックアウトマウスでは、高脂肪食による耐糖能の低下が大きいことが認められた。ERK2は、脂質代謝および糖質代謝に何らかの影響を及ぼしていることが考えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Identification of promoter region of Ghrelin gene in human medullary thyroid carcinoma cell line.2004
Author(s)
Nakai, N., Kaneko, M., Nakao, N., Fujikawa, T., Nakashima, K., Ogata, M., Tanaka, M.
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Journal Title
Life Sciences 75
Pages: 2193