2004 Fiscal Year Annual Research Report
運動における食事摂取及び呼吸変動に伴う腹部内臓血流分布の検討
Project/Area Number |
16700471
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
長田 卓也 東京医科大学, 医学部, 助手 (60297281)
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Keywords | 運動 / 消化管血流 / 食事摂取 |
Research Abstract |
運動中の腹部内臓への血流動態は安静時と大きく異なり、運動に伴う筋血流の増加分は、一部内臓血流からの血流供給(血流再分布)により代償され、運動時には腹部内臓血流の低下が認められる。他方で、食事摂取後には腹部内臓血流の増加が認められる。運動と食事摂取の関係は、腹部内臓血流動態という観点からみると拮抗しているといえる。そこで、本研究では食事摂取と運動の両者が腹部内臓血流や活動筋血流に及ぼす影響を検討することを目的とした。現在、10名前後の健常人男性を対象に、まず第一の研究課題として、食事摂取後の腹部内臓血流量の経時的変化について計測し、食事摂取に伴う消化管血流の増加の程度を検討中である。数名による解析結果では、食事摂取後およそ30分頃より、腹部内臓血流の上昇のピークを向かえ、およそ安静時の25%程度の増加にまでに到達した。その後、なだらかに安静時へと低下し、90分後には安静時に回復してていることが伺えられた。食事摂取後の内臓血流増加を一定値に維持していくことが難しいので、30分後頃の腹部内臓血流の上昇のピーク周辺より運動を開始し、一過性の運動が消化管血流に及ぼす影響を検討模索中である。更に、測定上、かつ対象者にとっても最も適した運動形態(運動様式、強度や頻度)に関しても検討模索中であり、まずは、食事摂取をしていない状態での間欠的な膝伸展運動中における腹部内臓血流量の変化について検討しており、現在解析中である。
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