2004 Fiscal Year Annual Research Report
乳酸性代謝トレーニングによる複合的要素からみた効率性と目的の妥当性の検証
Project/Area Number |
16700479
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
山崎 一彦 福岡大学, スポーツ科学部, 講師 (30369029)
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Keywords | 運動負荷目的の相違 / O2摂取量とCO2排出量の比率 / 血中乳酸濃度 / 漸減負荷運動 / 漸増負荷運動 / 平均負荷運動 |
Research Abstract |
本研究の目的は、陸上競技短距離種目の通常実施している乳酸性代謝トレーニングの効率性と目的の妥当性を検証することである。 被験者は体育系大学で陸上競技100、200mを専門とする者7名をSS群、400mを専門とする者7名をLS群とし、研究課題に関する通常のトレーニング場面に見立てたラボ・テストを行った。 研究方法は自転車エルゴメーターを用い、体重0.5%の負荷値で30秒間全力駆動を3セットの運動を行い、10分休息で実施した。試技項目は、主に呼気ガスより採取したO_2摂取量とCO_2排出量からみた比率と血中乳酸濃度を計測し、客観的疲労を計測した。 その後、全力駆動から算出した最大平均回転数より90%、80%、70%の運動強度を算出し、各被験者は以下の試技それぞれ1回ずつ行った。 (1)漸減負荷運動30秒×3セット:10分休息(各セットの試技は90%、80%、70%強度) (2)漸増負荷運動30秒×3セット:10分休息(各セットの試技は70%、80%、90%強度) (3)平均負荷運動30秒×3セット:10分休息(各セットの試技は全て80%強度) これらの試技を14名すべて終了し、現在は分析をしている最中である。主な分析項目としては、それぞれの試技の総運動量は(1)、(2)、(3)とも同じになるが、果たして最大O_2摂取量、総O_2摂取量ならびにCO2排出量と運動後のCO2排出量に差が生じるのか、また差が生じた場合、どの運動負荷の強度が高いのか、運動後に生じる一過性の疲労度はどの運動負荷が高いのかが明らかになり、実際の走トレーニングに置き換え役立てられることが期待される。更に、SS群、LS群の同じ負荷運動においてO2摂取量、CO_2排出量、乳酸生成などにも差異が生じており、専門性の違いによって運動負荷目的の相違が明らかになることが期待された。 得られたデータは、今年度中に発表し、次段階の実験項目である動作と生理学的な疲労を合わせた実験に突入する予定である。
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